異人種とテロリズム - 感想 - 亜人(4巻)

- 作者: 桜井画門
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/05/07
- メディア: コミック
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前巻の感想で主人公の人物像に違和感が生じ始めたことを書きましたが、本巻を読んでもその違和感は消えませんでした。
不死を自覚したために、死生観が決定的に変化したということでしょうか。
しかし、主人公の場合、自覚前からドライな面を持っていた風(妹の回想シーン)なんですよね。
まだ隠された過去があるということなのでしょうか。
さて、研究所からなんとか逃げ出すことに成功した主人公ですが、本巻ではもっぱら息を潜めており、あまり登場しません。
テロ活動を進める佐藤たちと、新たな登場人物「中野 攻」の描写にページがさかれます。
特に、佐藤たちの破壊活動は決定的な局面を迎えます。
途中、登場人物の一人が予測するように、ノーマルと亜人が対立する世界になってしまうかもしれません。
まさしく恐怖心を煽るテロだと言えるでしょう。
ここまで来ると、不死とはいえ主人公は非力な一般人と変わらないようにすら思えます。
それにしても、作品の主軸がどこにあるのか、よくわからなくなってきました。
これまでの主人公の心理描写からすると、バトルものにはなり難いように思えます。
まだまだ目が話せません。