Blogging in A Dampish Dark Place

I am a consumer. As yet I have no name. I’ve no idea where I was born. All I remember is that I was blogging in a dampish dark place.

機動警察パトレイバー(全22巻)

機動警察パトレイバー(1) (少年サンデーコミックス)

機動警察パトレイバー(1) (少年サンデーコミックス)

実物大イングラムのニュース(2013年08月03日のツイート - Blogging in A Dampish Dark Place)に触発されて、まとめ読み。

いやぁ、やっぱり名作ですね。超名作。

押井守監督のアニメ劇場版(WXIIIは見たことない)も有名ですが、このマンガ版はまた違ったカラーがあって素晴らしい出来です。

作品全体を通して主人公達が精神的に成長して大人になっていく(主人公・野明は実際に作中で成人式を迎えますが)様が描かれるのですが、過程の描写が素晴らしいです。ページを割ける長編マンガならでは、ですね。

それから、
少年誌でありながら、20歳程度(少年誌にしてはちょっと年齢高めですよね?)である主人公達を無理なく描写している点、
主人公達と対照的な、本当の大人達もしっかり登場する点、
シリアスとコミカルのバランスが取れている点、
警察を劇的なスーパーヒーローではなく、平凡な人々として描いている点(踊る大捜査線に影響を与えてますよね)、
現代的な社会問題を扇情的にならないような抑えた描写で取り上げている点、
全22巻で過不足なく完結する点、
などなど、上げれば良いところが沢山あります。

ちょっと強引なまとめ方をすれば、ゆうきまさみ先生の中庸を行くスタイルがハマった作品だと思います。

読者に安易なカタルシスを与えない。

作品自体は第一話と対比する実にきれいなラストを迎える割に、作品の主軸になる「グリフォン編」を含め、どのエピソード(「13号編」とか「いずも編」とか)もよく見たらちょっとモニョる結末なんですよね。全方位良し万々歳の結果にならず、かといってアンチヒーローに転ぶこともない。

少年誌という枠組みの中、そういう表現を貫いた作者に誠実さを感じます。大人が直面する問題は中々簡単に解決できるものではないよ、それでも出来る範囲でいいから立ち向かうことが大事だよ、というメッセージがあるようにすら思います。

子供たちには活劇として、ちょっと背伸びした子には大人への入り口として、青年・大人達には完成された良作として、色々な楽しみ方ができる作品だと思います。

おすすめ。

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